DAY 18 余りによる整数の分類

定理1

任意の整数は整数mを与えると、

mk,mk+1, \cdots ,mk+(m-1)のように分類できる。

証明

任意の整数aについて、整数mを与えると、除法の原理によって

a=mk+r(0 \leq r \lt m)となる整数k,ra,mに対応して一意に存在する。

したがって題意は示された。

ついでに次の定理についても紹介する。

定理2-ポリアの定理

任意の整数xが成す多項式P(x)が整数値をとる必要十分条件は、

ある整数a_0,a_1, \cdots ,a_nが存在して

P(x) = a_0+a_1 F_1(x) + \cdots +a_nF_n(x)とかけることである。ただし

F_k(x)=\frac{x(x-1)(x-2)\cdots (x-k+1)}{k!}

この定理のセンテンスについてはここを参考にした。

この定理で問題を解く方法については思いついてはいないが、問題を作成するのに役立ったので紹介する。

なお、証明については高校範囲を逸脱するので省略する。

例題

nが整数のとき、n^3+5nは3の倍数であることを証明せよ。

ポリアの定理からn^3+5nは実際6の倍数(P(x)=6F_1(x)+6F_2(x)+6F_3(x)として生成した)であるが、場合わけの数が大きくなるためここでは3の倍数であることの証明のみとした。

回答

(i)n=3kとかけるとき

n^3+5n=27n^3+15n=3(9n^3+5n)

(ii)n=3k+1とかけるとき

n^3+5n=27k^3+27k^2+24k+6=3(9k^3+9k^2+8k+2)

(iii)n=3k+2とかけるとき

n^3+5n=27k^3+54k^2+51k+18=3(9k^3+18k^2+17k+6)

よって(i),(ii),(iii)よりn^3+5n3の倍数である。

以上である。 ポリアの定理などなかなか興味深い回だった。

今日の勉強時間

  • 数学その他:2時間

合計時間:2時間