DAY 22-1 整数受験問題(連続する整数)

次の問題についてちょっとノートをとっておきたかったので記す。

問題

nが奇数のときn(n^4-1)は240の倍数であることを証明せよ。(福井工大-チャート式より)

この問題が難しいのは、直ちに240の倍数とは求まらないところである。このようなときは、素因数それぞれについてその倍数であることについて示す。

回答

240=2^4\cdot 3\cdot 5であるから、2^4=16の倍数かつ3の倍数かつ5であることを示す。

n(n^4-1)=n(n+1)(n-1)(n^2+1)

=n(n+1)(n-1)(n^2-4+5)=n(n+1)(n-1)(n^2-4)+5n(n+1)(n-1)

=(n-2)(n-1)n(n+1)(n+2)+5(n-1)n(n+1)

(n-2)(n-1)n(n+1)(n+2)は連続する5つの整数の積であるから、5!=5\cdot 4\cdot 3\cdot 2\cdot 1の倍数である。

すなわち5の倍数かつ3の倍数である。

nは奇数であるから、整数kに対してn=2k+1とかける。

これを代入してn(n^4-1)=8k(k+1)(2k+1)(2k^2+2k+1)

2k+1=(k-1)+(k+2)より

8k(k+1)(2k+1)(2k^2+2k+1)=\{8(k-1)k(k+1)+8k(k+1)(k+2)\}(2k^2+2k+1)

(k-1)k(k+1)k(k+1)(k+2)はどちらも連続3整数の積であるから、3!=6の倍数である。

したがって全体として8 \cdot 6=2^4\cdot3の倍数である。

上記からn(n^4-1)2^4 \cdot 3\cdot 5の倍数であることが示された。

この手の整数問題で使え、実際に上の回答で使用しているのが以下の定理である。

定理1

nが整数のとき、n(n+1)(2n+1)6の倍数である。

証明1

n(n+1)(2n+1)=n(n+1)(n+2+n-1)=n(n+1)(n+2)+n(n+1)(n-1)

n(n+1)(n+2)n(n+1)(n-1)はどちらも連続する3整数の積である。

したがって3!=6の倍数である。

よって題意は示された。

これは上の回答で使ったものとまったく同じで、連続整数の積の公式を利用したものだが、数列の公式を知っていれば次の証明も考えられる。

証明2

n(n+1)(2n+1)=6\cdot\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)=6\displaystyle\cdot\sum_{k=1}^{n}k^2

\displaystyle\sum_{k=1}^{n}k^2は明らかに整数であるから6\displaystyle\cdot\sum_{k=1}^{n}k^2は6の倍数である。

したがってn(n+1)(2n+1)は6の倍数である。

この他にも整数問題をやりたいところだが、ほぼ1ヶ月かけて全く進んでないのでどんどん次に進んでいきたい。 ただ、忘れてしまっては22日間が無駄になってしまうのでちゃんと復習したい。 勉強時間については後ほど記載する。

今日の勉強時間

  • チャート式 基礎からの数学 2時間40分

合計:2時間40分